十戒と二十則と初音ミクとCLANNADのオリコンデイリー10位隠蔽を必ずしもメガネ属性を持ち得ないオタクが語ってみる

と、長いタイトルを付けてみた。
何となく、最近目にしたここらあたりの根幹というものが、大体同じようなものなんじゃないか? と思ったので。


まずは、それぞれどんな話なのかを纏めてみる。
ノックスの十戒ヴァン・ダインの二十則の話。
ええと、これについては秋山さんのところが纏められているので、そこにリンク。
http://d.hatena.ne.jp/sinden/20071027/1193463572
続いて、初音ミクの話。
これは、ググればいろいろ出てくると思うけど、TBSがある番組の中で初音ミクを取り上げたけど、それがひどかったという話。
ちなみに、ことひとさんは初音ミクみっくみくにされているそうです。
CLANNADオリコンデイリー10位隠蔽は、オリコンのサイトのデイリーランキングで、なぜか10位が空欄になっているという話。
これについては、その事実よりも、2ちゃんのスレの反応について。
http://www.heiwaboke.com/2007/10/clannad10.html
最後に、オタクは必ずしもメガネ属性を持たないと言うことについては、こちら。
http://yamanashirei.blog86.fc2.com/blog-entry-466.html
ちなみに、ことひとさんはそれほどメガネ属性は持たないですが、もちろんメガネは嫌いじゃないそうです。


これらの件には、あるジャンルが一般化、拡散していくときに、そのジャンルに対する認識についての齟齬が生じていくと言う問題が共通してあるのでは? と考えている。
ひとつずつ考えていくと、十戒と二十則については、そういうものもあるけど、まともに守ったらミステリ書けないし、と言うのがミステリ者の認識であり、それじゃあ、代わりに新しいルールを作ろう! という試みは、島荘をはじめとしてされているわけですけど、それにしても、ルール自体が重要と言うよりは、ルールを作ることで、数はでているけどコアが破綻しつつあるミステリの現状打破、進化というのが目的だと思っています。
初音ミクとメガネ属性については、いわゆる「オタク」というものが一般にも拡散していく中で広まった「誤解」──「オタクは『絶対に』萌え〜とか言って、初音ミクみたいなのをいじってるんだろ?」とか「オタクって、メガネとかツンデレとか好きなんだろ?」というものが、根底にあると思います。
まぁ、初音ミク問題については、TBSの偏向報道という他の問題が大きいというのもありますけど、そう偏向させる──TBSが「普通の」視聴者が「望んでいる」と考えている内容に報道内容を持っていくという原因には、少なくとも、「オタクとはそういうものだ」としておけば「一般的には喜ばれる」という認識、つまりは、いわゆる「オタク」とそれ以外の人の間に認識の相違があるわけです。
最後に、CLANNADの話について。
これはどういうことかというと、ええと、時代は変わったなぁ、と言うか、いわゆる「オタク」という人種も、一部のコアな層よりも、周辺部の人数が絶対的に多くなったことがよくわかるなぁ、と言う感じ。
例えば、一昔前──ボクが大学生の頃なら、「オタクとしての基礎教養」のようなものがあったわけです。
プレイしていないにしても、葉鍵(もしかしたらこの言葉も通じない?)のゲームの内容は押さえておく。
アリスソフトなどの大手についても、押さえておくのが望ましい、とか。
あと、主要なアニメは押さえておくのも常識。
──地域、所属していたコミュニティによって差異はあるかもしれないですけど、ある程度そういった「常識」というのはあったわけです。
だから、何かというと、「え、KANONとかAIRとかCLANNADとか、スレの中で言及されてるのって、知っていて当然のゲームばっかりじゃないの?」と思ったわけですよ。
やったことないにしても、CLANNADがエロ無しだというのは「常識」だし、KANONAIRの違いは一目瞭然というか、美凪俺の嫁というか、スイカ育てててへりは陰マモじゃなくてラムネじゃね?(>>110)というのは、指摘できて当然なんじゃないか? と思うボクは、もう古い人間なのかなぁ、などと思ったり。


同じような拡散とコアの希薄化というのは、他のジャンルでも同じ現象が見られるので、社会学的に一般的な現象なのかなぁ、などと思いますが、どうなんでしょうか?
例えば、いわゆるライトノベルでも、涼宮ハルヒの憂鬱は読んだことあるけど、ロードス島どころか、スレイヤーズ! もオーフェンも読んだことありません、っていう人は多そうだし、音楽でも、パンクは好きだけど、ピストルズ聴いたことありません、クラッシュとかダムドは、バンド名も知りません、っていう人多いだろうし。
拡散とコアの希薄化の中で、いかにしてそのジャンルの『コア』を守っていくのか、というのが重要だと思いつつも、ミステリはその「守ろう」という動きはあるし、オタク趣味については、ほっといても大丈夫だろうというわけで、それほど心配はしていないんですが、直近の問題として、周辺部とコアの認識相違というものは、解決しなければいけないなぁ、と思うんですが、どうでしょうか?

[Today's tune]造花が笑う/ACIDMAN