死霊2(埴谷雄高)

死霊(2) (講談社文芸文庫)

死霊(2) (講談社文芸文庫)

やっと読み終わった、死霊の2巻。まだ3巻が残ってるとは思えないくらいの疲労感。
一文たりとも、気を抜くことができない、まさに執念の固まり。
極限まで追いつめられていく思考と存在。
だからこそ、その末に見えてくる、

──その「ありとあらゆるすべて」とは、いったい、なんでしょう?
──夢みる宇宙、です。

この言葉が重いのです。
一足飛びに辿り着いた思いつきなどではなく、考え抜かれて、苦しみぬかれた末に辿り着いた一文だからこそ、美しい。
しかし恐ろしいのは、まだ2巻では完結していないということ。
この先、死霊──恐ろしく大きな「虚体」はボクに何を見せるというのだろうか?
最後の結論が、果たしてボクに受け入れることのできるものなのか? ボクに、その能力があるのか? 怖い。
けれども、読まずにはいられない。


というわけで、3巻もがんばって読みます。


と、それにしても、早川さんいいよーとか巫女萌えとか美琴かわいいよ美琴とか書きながら、これですか!
全く説得力ねーよ!
絶望した!

[Today's tune]銀河の街/ACIDMAN