とある科学の超電磁砲02(作画 冬川基、原作 鎌池和馬、キャラクターデザイン 灰村キヨタカ)

美琴分補給。
幻想御手<レベルアッパー>の裏も判明した(?)ところで、続きは次巻! と言った感じ?

こんな事をしないと成り立たない研究なんてロクなもんじゃない!!
そんなモノ見過ごせるわけないでしょうが!!!

しかし、この台詞にどうしてもミサカのことを思い出さずにはいられない。


そして、木山春生みたいなセンセイいないですか?

神様のメモ帳3(杉井光)

神様のメモ帳〈3〉 (電撃文庫)

神様のメモ帳〈3〉 (電撃文庫)

It's the only NEET thing to do.
これがたったひとつの冴えたやりかた

元ネタと言うか、「たったひとつの冴えたやりかた」というのは、比較的いろんなところで引用されたりしていて、「読んだ事ないけどタイトルだけは知ってるよ!」という小説のトップランクにありそうな感じだけど、実際に読んだ事があると、簡単に使えなくなったりする。
それほどまでに、思い入れのある台詞です。
そして、「神様のメモ帳」は、その思いに答えてくれる小説でした。
というより、杉井光、もっとミステリ書けば良いのに! と思ってしまうくらい?
いや、確かに、「本格ミステリ」的なトリックだとか、ロジックというのはちょっと弱いかもしれないですけど、事件と向かう姿勢と言うか、ミステリがミステリたる理由である、謎との対峙という観点で言うと、十分にミステリです。
むしろ、下手に本格ミステリを気取ってる中堅ミステリ作家なんかよりは、全然まし。


ミステリは、謎を描き、その謎を解き明かす小説です。
そして、その謎の奥にある闇に光を当てる小説です。
だからこそ、その最後には解決──救済が待っているんだろう。
その救済は、被害者のためだけではなく、関係者、犯人、そして、探偵のすべてにもたらされるべきであると思う。
すべての死に──存在に祝福を与えるのが、ミステリと言う小説の役割だと思う。


その本質のためにこそ、ミステリは存在しているんじゃないか?
いろんなものを失って戻ってきた彩夏。
でも、ひとつの──過去の「謎」を解き明かす事により、その過程を経て、存在の基底を得る事ができたのではないか?
もちろん、それは彩夏だけではなく、鳴海やテツたち、アリスも同じ事。
そして、単なる祝福ではなく、前に歩き出すためのきっかけ、背中を押してやる事。

「探偵の仕事は、もう終わった。○○、あとはきみが決めることだ」

(作品の解決部分にふれるため、一部伏せ字です)
このアリスの台詞が、とてつもなく優しく感じられるのです。


で、アレなんだけど、カラーイラストのアリスかわいーなー。
四代目に直してもらってるやつがいいなー。
というわけで、「はなまる」がある場所の情報求む。

死霊3(埴谷雄高)

死霊(3) (講談社文芸文庫)

死霊(3) (講談社文芸文庫)

やっと読み終わった……残ったのは、疲労感と、精神世界の深淵をのぞいてしまったのでは? という畏怖。
2巻を読んで思った事だけど、やっぱり、ボクにはまだこの小説のすべてを理解する事はできない。
そんな、ボクのようなやつが、ちょっと読んで理解できるような内容ではないです。
しかし、それでも、わずかながら何かを考える事のきっかけにはなるはず。
重要なのは、理解する事じゃない。
理解しようと突き進む事なんだと思うのです。
だから、1巻2巻では影の薄かった安寿子が、自ら考え、至る、3巻の中盤から一気に存在感をましてくるんだと思うのです。
読者は、その安寿子を通して、なんとか彼らが語る「虚体」の縁へと手を伸ばす事ができるのではないでしょうか?

 ──ほう、何が、はじめて全宇宙に創出されるのでしょう……?
 ──与志さんの、虚体、です!

この一言に込められている、途方もない愛。
そして、すべてを内包した、読者への問いかけ。


ボクは、この問いに答える術を見つけるために、どうすれば良いんだろうか?

[Today's tune]青白い月/fra-foa