キララ、探偵す。(竹本健治)

キララ、探偵す。

キララ、探偵す。

さー、いくよー。今日のオチいくよー。
というわけで、今日のハニハニで読んでたのはこちらでした。
メイドさん曰く、「このメイド服とか着たいです〜」とのこと。
で、あらすじは、アイドルオタクの大学生のもとに、研究者の従兄弟から送られてきたのは、なんと美少女メイドロボット! 新商品のモニターと言うことで、主人公はそのメイドロボットと一緒に暮らすことに。で、そのメイドロボットと推理したりあんなことしたり推理したりこんなことしたり、あーっ! と言った感じです。
さて、多分、察しのいい人というか、その筋の人は何か言いたいことがあると思います。
ボクも思った。
うちにいきなりメイドロボットが送られてくる。
そのメイドロボットは美少女型。
この2点から導き出される結論は、ひとつ。
──それなんてくるみぽあ?
鋼鉄天使くるみについては、wikipediaとかぐぐるたんとかしてください。もしかしたら鋼鉄天使くるみって書いておけば、はてなのキーワードに引っかかるかもしれないんで、鋼鉄天使くるみって書いておきます。
もう、なんというか、それはやっちゃいけないだろう、と言う一線ですよ。
いくらなんでも、ぽあはないだろう、と。
というわけで、あらすじの段階ですでにこれ以上はないほどに、突っ込みどころが満載なわけですが、中身も突っ込むよ!
まず、アレだ。
キララ(メイドロボット)の口調がっ!
ここまでやっちゃうなんて、ボク、竹本健治のイメージ変わったなぁ。
フォアフォーズの素数とか、ウロボロスとか、そういうイメージだったんだけどなぁ。
クララバージョンもなぁ。どうなんだろうなぁ。
SF的な設定については、突っ込んで書いていけばもっと面白くなるんだろうけど、そこまで行くとついてこない読者が多くなるだろうから、ばっさりと削ったって感じ?
メインコンピュータが本体とは別なところにある、というアイデアは面白いと思うんだけどね。
アレだよね、確かパトレイバーでそんなのあったよね?
しかし、コンピュータと本体がむせんで繋がってるというのは、あまりにもうっちゃった設定じゃないですか?
東鳩だって、サテライトネットワークくらい用意したよ?
まぁ、まるちぃにはついてないけどな!
うーん、同じコンピュータの中に、複数のロボットの意識があるというのも、面白いんだけどなぁ。
たぶん、そこを面白く創っていくのが、SF作家なんだろうなぁ。
ちなみに、アレだね、イーガンは、まさにそう言う方向だよね。


で、タイトルに「探偵」とあり、帯には「史上初の美少女メイドミステリー」というくらいなんで、ミステリーなんですよ。まぁ、史上初かどうかは、たぶん皆様異論のあるところだと思いますが。とりあえず、「メイドミステリー」なら、前例のあることだし、わざわざ「美少女」と修飾してるというのが、なんとなく印象悪いなぁ、と。いや、竹本健治が、ではなく、出版社がね。
まぁ、そんな話は置いておいて、ミステリーですよ。
うーん、まぁ、そう言うことかなぁ、とか。
ロボットと言うことで、力が強かったりとか記憶力が優れてたりするわけですが、一応はそういうものをちゃんと活かすような設定になってたかな、と。
ただ、これが今年のベスト級のミステリか? というと、別にそう言うことはないだろうなぁ、と。
今年最大級のネタであることは確かですが。


と言うわけで、ボクはこの「キララ、探偵す。」の続編を心より期待しております。

[Today's tune]Faint/Linkin Park