私的な桜庭一樹と音楽の組み合わせ
桜庭一樹の直木賞受賞がおめでたい今日この頃ですが、ボクものってみて、桜庭一樹関連のエントリでも書いてみようかと。
そんなわけで、桜庭一樹の本5冊と、それにあう音楽を選んでみるというテスト。
5冊しか選ばないというのは、非常に難しいと言うか、ほとんど無理なんじゃね? と思ったりする訳ですが、際限なくなるのもあれなので、がんばってみる。
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/10/30
- メディア: 単行本
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冬のオホーツクの冷たさ、東京の闇、依存と妥協と恐れと優しさと愛しさと、そういった様々なものが混在し、重層的に描かれるこの小説には、やはりradioheadかなぁ、とか。それも、やっぱりKid A。トムヨークの、苦しげな声に、繰り返すメロディと、私の男の、描かれるいくつかの事件が重なります。
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/07
- メディア: 単行本
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これは、北の凍えるような澄んだ空気と、それを汚すという行為の背徳感がたまらない作品。
そんなわけで、Feed Me With Your Kiss/My Bloody Valentineを選択。
美しいメロディを、歪んだギターが蹂躙していくさまは、少年少女と言う美しい時代を、桜庭一樹が強烈な文章で描き出すのと似ていないでしょうか?
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2005/10/07
- メディア: 文庫
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たぶん、桜庭一樹の中では地味な方かもしれないけど、「少女」というものがいったいどういう存在なのか? という桜庭一樹作品で何度も語られている事象を考えるときに、外せない作品じゃないかと。
ラストシーンのきれいな空は、どこか、懐かしさとともに切なさを感じるのです。
Krafty/New Order
- 作者: 桜庭一樹,武田日向
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2003/12
- メディア: 文庫
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いやいや、そんなことを言いつつも、なにげに桜庭一樹には珍しいミステリのシリーズ物。貴重です。カー好きなだけあって、雰囲気、トリック、両方とも面白いのです。
曲は、そんあヴィクトリカのかわいらしさと、陰の部分両方に通じるんじゃないか? というわけでCoccoの眠れる森の王子様 〜春・夏・秋・冬〜。
- 作者: 桜庭一樹,むー
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2004/11
- メディア: 文庫
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思えば、ボクが桜庭一樹にはまるきっかけになったのも、この作品だったし。
大人に翻弄される少女と少女。
陰鬱な暴力性と、それにより、さらに光り輝く切ない絆。
ほんと、いろんな人に読んでほしいと思う。
誰かのために、と、それが、いつか自分のためにもなりますように。
プラスチッタルームと雨の庭/fra-foa