とある飛空士への追憶(犬村小六)

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

単機! 敵中! 翔破!
はううううぅぅ、これは非常に良いですよ!
一度目は、電車で読んでいて、最後で涙をこらえるのに必死で、二度目は、うちまで帰るのももどかしく、喫茶店で読んでまたこらえきれなさそうになっていて、これはもう、帰ってゆっくり読もうということで三度目。
いやー、そんな風に、繰り返し読んでしまうくらいにいいですよ!
どこが? と問われれば、「すべて」と答えざるを得ないほどの魅力に溢れてるですよ。
奇をてらったわけではない。
むしろ、ストーリー自体はオーソドックスなものだと思う。
でも、ラストシーンの美しさは、尋常ならざるものがあります。
ガガガ文庫というだけで、手に取る人は少ないかもしれないですが、これはぜひ読んでほしいです。
確かに、アニメとかコミックとかのメディア展開はないかもしれないし、続編もあり得ない(あってほしくない)作品だけど、それだからこそ、小説としての良さが感じられると言うか、ライトノベルの本気を見たい人は、ぜひ。

[Today's tune]波、白く/ACIDMAN