サクリファイス（近藤史恵）
- 作者: 近藤史恵
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/08
- メディア: 単行本
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日本では、あまりなじみのない自転車ロードレースを舞台にした話です。
もちろん、ボクもロードレースなんてほとんど知らないわけで、それでも、いや、だからこそ魅力が伝わってくる感じ？
最後まで読んだところで、タイトルの「サクリファイス」＝「犠牲」という言葉の大きさが、じんわりとしみ込んできます。
あえて、自分が知っているもので例えると、F1なんかが近いかなぁ、とか。
アレも、自分のため、というのとチームのため、というのがあったりするので。
最近、自分でへたくそながらもミステリっぽい小説を書いていて思うんですが、ミステリにおいて「なぞ」というのは、誰かがはっきりとは言えないんだけど、大切にしたい想い、そんなものなんじゃないかって。
サクリファイスでも、絶対には口に出すことのできない「想い」があって、それのためにあんなことが起こります。
だから、その「なぞ」を解き明かす──「推理」というのは、その「誰か」の「想い」を受け止める
「キミの声は、ボクがしっかりと受け取ったよ」
という、その言葉なんじゃないかって。
まぁ、戯言ですけど。
