名探偵木更津悠也（麻耶雄嵩）

「名探偵木更津悠也（麻耶雄嵩）」読了。
タイトル通り、メルじゃないです。
しかし、いつものちょっとした嫌み感は健在です。
個人的に、どうしても木更津は印象が薄かったりしてるんですが、まぁ、それも仕方が無いのかなぁ……と思うような感じです。
そう、やっぱり後ろでいろいろと操っているのは一癖ありすぎるような人間なんですね、というか、
今までこれほどに名探偵をたてていながらもその価値を貶めているようなワトソン役を観た事が無いです。
「名探偵の掟（東野圭吾）」でも刑事が探偵のために……というのがありましたが、あれはネタで仕方が無く……であったのに対して、
実朝は完全にそれこそが木更津のため、というような感じ。
いや、はっきりと言うと、探偵というものの役割の解体であり、ミステリにおける役柄の再構成であるという事で。
……まぁ、帯にもはっきりそう書いてるし、それこそずっと前からそれが麻耶雄嵩の書いてきた事であるし、今更言うまでもない事でした。
で、中身も面白かったですよぉ。

[Today's tune]車輪の下/ArtSchool