砂漠(伊坂幸太郎)

砂漠

砂漠

読んで、まずはじめの感想は、「懐かしい」でした。
麻雀やってる途中の馬鹿話とか、よくやったなぁ、と。
あのですね、麻雀はやったほうが良いですよ。私も、どうして1年生の頃からずっとやってなかったんだ? と自分を責めることしきりですもん。
麻雀そのものが興味深いこともさることながら、それをやっているときの会話というか、それが良いんですよね。クリスティーとかで、カードをやって犯人を当てるというのが会ったと思いますが、それどころじゃなく、その人についてのいろんなものが分かります。
苦しい手を、完璧な打ち回しで高い手(ドラなし)をテンパイした瞬間、横からドラがらみのリーチのみとかであがられるのを後ろから目撃したりすると、人生というのはこういうものか……と、人の持った運というものを考えてみたりしました。……私じゃないですよ?
そして、私も理学部でありながら平地に住んでた人間なので、マンションとかどのあたりかなぁと考えながら読んでみたり。……法学部とか、文系は平地が多いんですよね。
と、仙台に住んでいたというか、あの大学に通っていた人じゃないと分からないようなネタを振ってみたところで、内容に入ってみますか。
いや、とは言っても、それほどきちんと語れるわけではないですが。
まず、登場人物に、すんなりと感情移入できる、いや、感情移入と言うよりも、登場人物が気になるんですよ。とにかく、こういう奴らいるよなぁ、とか。もちろん、超能力が使えたりという人は残念ながらいなかったですが、西嶋みたいな人なら、いたんじゃないかと。……もしかしたら、私が知らないだけで、超能力が使える人もいたかもしれないし。
そういう、もしかしたら自分の隣の奴らはこういう大学生活を送っていたかもしれない、という小説です。
だから、面白い。


大学の時のことって、意外に忘れないんですよね。
まだ卒業してから2年しか経ってないからかもしれないですけど。
まだまだ、いろいろと覚えています。

[Today's tune]Should I Stay Or Should I Go/The Clash