アトモスフィア1(西島大介)

アトモスフィア〈1〉 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

アトモスフィア〈1〉 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

もしかしたら、セカイ系というのにはキミとボクも必要なくて、ボクだけでも大丈夫なのかも。
いや、そんなボクだっていなくなってしまっても?
と言う話。
ドッペルゲンガーというか、そういうのは結構昔からある話で、ドッペルゲンガーの話は孤独に進められるか、もしくはきわめて狭い範囲の話になるかどちらかだと思うんですが、それを、ドッペルゲンガー被害者の会とかしてしまうのは、面白いと思います。そして、それでいながら結局はわたしすらいないという事実。
これが、何もない、と言う感覚、よく言われる失われた10年の結果なんだろうなぁ。


ふと考えてみると、
「ボクはここにいない」
と言う感覚と、
「ボクはここにいるよ」
という感覚は、実際には同じようなものなんじゃないかな。
ここにいるよ、とわざわざ言わなければならないほどに、自分がどこにいるのかわからない。
だから、ここにいない、と思う。

[Today's tune]Sad Statue/System Of A Down