太陽の簒奪者(野尻抱介)

太陽の簒奪者 (ハヤカワJA)

太陽の簒奪者 (ハヤカワJA)

そんなわけで、今日はSF。
なぜか涼宮ハルヒの憂鬱シリーズがすごいことになっている谷川流がコラムを書いてたので、太陽の簒奪者。
突如、水星を材料に作られ始めた太陽を取り巻くリング。
誰が? 何のために?
人類の危機と、遙かな存在に対する憧れ。
未知の存在に遭遇したときに、人はどう思うのか? というのは、きっといくら考えても答えのでない、深い、面白い問題なんだと思います。
まぁ、それほどSFに詳しくない者の戯言だと思って、下さい。
ところで、ちょっと前に涼宮ハルヒの憂鬱とミステリとの絡みで、ライトノベルの基本構造が「主人公(読者)がヒロイン(作者)と出会う」と書いて、さらにはライトノベルとSFは親和性が高い、と書いたんですが、そのあたりをもっと完結に言い表してみると、ボーイミーツガールってなるのかな、と太陽の簒奪者を読んでいて思いました。
#■[other]涼宮ハルヒとミステリの微妙な関係
太陽の簒奪者も、おおざっぱに言ってみれば、白石亜紀とビルダーの出会いを描いているわけで。それは、少年と少女のそれと、それほど変わることじゃないんじゃないかと。
その出会いを通して、新しい世界、新しい自分というのと出会い、成長していく、やっぱり、それがテーマなのかなぁ、とおぼろげに思いました。


あと、ハードSFって小難しい用語が出てきたりして、読みにくそうなイメージがあるわけですが、野尻抱介はなぜか結構読みやすいんですよね。ロケットガールISBN:4829126183タジア文庫というレーベルのせいかもしれませんが、とても読みやすかったし。そのくせ、内容はよく錬られたSFだったりして。
……女子高生が宇宙飛行士だから良かったわけじゃないですのでっ。

[Today's tune]High And Dry/Kink's