涼宮ハルヒの動揺(谷川流)

涼宮ハルヒの動揺 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの動揺 (角川スニーカー文庫)

だいぶ追いついてきたよーの6巻目。
ライブアライブ」はアニメ版で話題をさらったハルヒ@ライブの話。
あー、これは確かに原作とアニメで印象が全然違うなぁ。
アニメの演出的には、ハルヒにギターを持たせたのは正解だったと思いますが、原作読むとそれによって失われた良さもあったんだなぁ、とか。
ただ、また懲りずにアニメを見てみて思ったんですが、CDに比べてハルヒの歌突っ込み気味じゃないですか? God knows...のほう。オーディエンスの手拍子が微妙にずれてるせいでそう感じるのかもしれないですが。
まぁ、そうですね。ちょっととまどってるところのある小説版のハルヒの方が萌えるよ、ということで。
朝比奈ミクルの冒険 Episode 00」はある意味、映像じゃなくて文章でもすごかったなぁ、とか。
これを忠実に映像化した京アニに拍手。
ヒトメボレLOVER」。っ、ボクも長門さんに一目惚れするーとか頭悪いことを言ってみる。
ダッフルコートのフードまで被ってしまうところがまた、またっ。
人間以外のものとしての姿と、芽生えつつある人間としての感情と、その間を行きつ戻りつしている長門さんが良いですね。
猫はどこに行った?」。
これはまたミステリっぽいタイトルで。内容も古泉が企画するミステリゲームなわけですが。
このトリックは面白いなぁ、と思いました。
ちなみに、これではハルヒの能力というか、そういうものどころか、誰も特殊能力を使っていないわけですが、それがまた興味深いな、と。はっきり言ってしまえば、この話は登場人物がSOS団+だからこのシリーズであるわけで、まったく同じ話でも人物だけ変えれば他で使っても問題なく収まるだろうと言うところ。
そんなわけで、読み進めれば読み進めるほどに、涼宮ハルヒの憂鬱が、小栗から流れる日本ミステリの裏潮流の中にあるとは思えないんじゃないかと。
朝比奈みくるの憂鬱」。実は少ないんじゃないかな? の朝比奈さん中心の話。
うーん、やっぱり時間系の登場人物を中心にするのは、ちょっとむずかしいんじゃないかな、とか。
どうしても長門さん中心の話に比べて、切れ味がちょっと落ちるんですよね。
これは、未来人・宇宙人という属性の違いなのか、それとも、二人の性格から来る違いなのか? 興味深いところではあります。

[Today's tune]ファンタジー・Sf・ギャグ/大正九年