[novelTWIN SIGNALVol.6時の彼岸(北条風奈)

次は短編集だ!
まずは「君と出会う」。正信とカルマ、出会いの話です。
ふえぇ、原作コミックでちらっと語られた猫の話が、こういうふうだったなんて。
産まれたてのロボットと、大切なものを失った少年が、互いに助け合う。
人間同士でも難しいだろうに、それが、ロボットと人間だと、どれだけの困難なことか。
これが、きっと正信とカルマの絆の奥にあるものなんだろうなぁ、と。
「さくらさく」。
次は、Aナンバーズ最古参のコード。
名刀細雪の逸話です。
頑固オヤジの感があるコードですけど、その頑固さというのは子供っぽさの裏返しでもあるのかなぁ、とか。どこか超然として見えるコードですが、あの境地に至るまでにはいろいろあったんだろうなぁ、と。
そして、やっぱりA-Eズ+みのるの姉妹には弱いんだなぁ、と。
……このっ、シスコンがっ!
「博士と天然お嬢様」。
うん、やっぱり正信の母親だ。
そして、ロボット工学そのものではないかもしれないけど、やっぱりすごかった。
「波濤を越えて」。
ああ、あのシーンか。
原作でも印象的だったなぁ、と。
ロボットの持つ微かな感情というものが描かれていて。
嬉しいとか楽しいとか、そういうはっきり分かりやすいものじゃなくて、死者を悼むという、人間でも難しい感情が、一番幼いシグナルの視点から描かれていて。