GOSICK6 仮面舞踏会の夜(桜庭一樹)

ベルゼブブの頭蓋から、聖マルグリッド学園へと戻るため、豪華列車オールド・マスカレード号に乗り込むヴィクトリカたんと一弥。
乗り合わせたのは、「死者」「木こり」「公妃」そして「孤児」と名乗る、乗客たち。
謎は、いつしか殺人を呼び込む!
謎の乗客たちの証言。いったい、嘘を言っているのは──真実を隠しているのは、いったい誰なのか?
ヴィクトリカたんは、謎を解き明かすことはできるのか?
そして、ヴィクトリカたんはどうしてこんなにめんこいのか?
と言うところが気になるゴシックの最新刊です。
あれですよ、もう、表紙からですよ。
ヴィクトリカたんwithメイド服!
もう、どうすれば良いですか? 萌えればいいですか?
なんというか、ツンデレ? そんなに一弥が好きか!
ああ、良いなぁ。一弥もちょっとがんばっちゃうし。
ドリルは2本になってるし、突き刺してるし、飽きたとか言われるし。
……哀れだ。
そんなわけで、桜庭一樹と言えば、つい先日カーのアンソロジーを読んだばっかりなんですが、なんとなくアレに比べると小粒な感じがしました。いや、長さ的には、こちらの方が長編なわけですが、トリックだとか、そういうものがちょっともったいないかなぁ、と。
アレですよ、列車と言えばオリエント急行を例に出すまでもなく、走る密室! なのですよ。
しかしながら、その素敵ミステリ状況を生かし切れてない感じがしたので。
いや、トリックも、連続殺人のひとつとして使ったりするなら、別に問題ないかなぁ、とか思うんですが、せっかくの列車なんだから、何かやって欲しかったというのが正直なところで。
趣向的にも、関係者の自供を間に挟みつつ、基本的にはそれだけで──それだけをヒントに謎を解かせるという、半安楽椅子的な、ミステリをやっているというのに。
──今回の推理については、ヴィクトリカたんも同じ列車に乗っていたにもかかわらず、肝心の事件にはほとんど無関係(もちろん、深いところでは思いっきり関係者ですが、表層的な意味に置いて)だったので、安楽椅子と言っても良いんじゃないかと思うのですが、いかがでしょうか?
だから、ほんと残念なんですよ!
まぁ、結論としてはアレだ。
メイド服のヴィクトリカたんはめがっさめんこいということでひとつ。

[Today's tune]La Vie en Rose/ZIGGY