げんしけん9(木尾士目)

げんしけん(9) (アフタヌーンKC)

げんしけん(9) (アフタヌーンKC)

とうとう完結のげんしけん
大学のオタク系サークルという、ボクもその中にいたなぁ、という感じがすごくする場所が舞台だったわけで、面白さと同時に懐かしさを感じてました。
仙台だったので、秋葉原にこそ行きませんでしたが、大きな書店で偶然会ったりとか、オタク系ショップに連れ立って行ったりとか、部室でだらだらしてたりとか。げんしけんの半分は、そういう懐かしさでできていました。
……4人以上集まってるのに麻雀とかしないの? とは思いましたけど。
でも、ボクも今でも仙台住んでたら部室通ってるなぁ、と思いますよ。
卒業してるのに。
斑目状態だね。うん。
ここ数年、オタクを取り扱ったマンガや小説、ドラマなどが増えました。
代表的なのは、電車男
そこから、アキハバラ@DEEPとか、このげんしけん、そしてちょっと経路は違いますが、ヨイコノミライまで。
それにつれて、オタクという言葉の意味というか、イメージされるものも変わってきたというか、拡散してきたように思います。
その中でも、最も実態に近いもののひとつが、げんしけんだったと思います。
オタクの最も特徴的な行動パターンと言えば消費なわけで、ただ消費するだけの存在から、だんだんと創作に向かっていくというのが、一般的なオタクのパターンだと思われるので、その流れがうまく出ていたんじゃないかと。
実際には、その創作に向かう途中で、だんだんと数は減っていくわけですが。
このあたりのピラミッドは、オタクに限らず、小説だとか映画、絵画でも同じようなものだと思います。
イメージとしては、

と言う感じ。
圧倒的に数が多いのは、電車男のタイプ。
だから、読者層というか、そういうものも上の方が大きくなってるんじゃないかと思われ。ただ、一番上は、オタクだという自覚もすくなさそう。
まぁ、ぐだぐだ言うのもなんですが、多分、オタクだという自覚がある一番大多数を占める層が、げんしけんの層だということでひとつ。