Web1.0的なGoogle

ネットを見る限り、この前の日曜日のNHKスペシャルについては、まぁ、今更だよね、と言うのが、やはり大方の意見みたですね。
それについて、NHKの突っ込み方が足りないとかそう言うことは言うつもりはなくて、それじゃあ、どうして「今更」あんな内容の番組を作ったのか? と言うところを考えて行かなきゃいけないと思うんですよ。
と言うわけで、考えてみました。


言うまでもなく、Googleというのは、いわゆる「Web2.0」を代表する企業のひとつと言われています。
ボクも、Googleのパーソナライズドホームを使ったりと、非常にお世話になってます。
GoogleOSの噂もありますが、個人的には、今のところこのカスタマイズで大体ことたりてます。
……まぁ、OSとなったらもっと機能が増えるだろうし、そうなったらなったで、そっちがなきゃどうにもならなくなるんでしょうけど。
というわけで、そういうふうに便利な機能ですけど、「普通の」人は、いったいどれくらい使ってるんだろうか? と、ふと疑問に思ったわけです。
例えば、実のところボクも、今のようにGoogleを活用するようになったのは、つい最近のことだったりします。
いや、もちろんGoogleはずっと昔から知っていて、大学に入った年の冬くらい? には使っていたような気がします。
ただ、普通の検索エンジンとしてGoogleを使うことと、いわゆる「Web2.0」的にGoogleを使うことの間には大きな隔たりがあるわけで、その境目をはっきりと考えないと、現状分析を誤るのではないか? と言いたいわけです。
また身近な例で申し訳ないですが、ボクの両親も、PCを使って、ネットの閲覧だとか電子メールのやりとりなんてしたりしてるわけです。子供のボクが言うのもなんですが、あの年と、元々コンピュータと関係ない仕事をしてたりするわりには、よく使ってると思います。
両親がネットを検索するときに使うのも、Googleだったりします。
──いや、ボクが教えたんですけど。
ただ、年に1回か2回しか実家に戻らない子供が教えたものをずっと使い続けてるのには理由があるわけで、この前帰省したときに聞いてみたら、
「表示がわかりやすい」
「シンプルで使いやすい」
とのことで、結構お気に入りのようです。
そんな両親ですが、別にIEツールバーを入れてるわけでも、カスタマイズしてるわけでも、Googleデスクトップ使ってるわけでもないです。
ただ、単純に検索するときに使ってるだけです。
はたして、これがWeb2.0的といえるのだろうか? と思うわけです。
もちろん、ただ検索してるだけでも、Adwordsなどで、いわゆるweb2.0的な技術は活用されてると思うんですが、ユーザはそれを意識して使っていません。
というわけで、web2.0の寵児Googleといえど、ただ検索だけやってるんじゃ、結局のところ、いわゆるWeb1.0じゃねーの? と言えると思うんです。
じゃあ、はたしてGoogleweb2.0的側面を使っているユーザと、単純な検索(Web1.0的)側面でのみ使ってるユーザと、どちらが多いのか?
はっきり言うと、Web1.0的ユーザが大多数を占めているんじゃないかと思います。
せいぜいやって、IEツールバー付けたり、Gmail使うくらい?
決してボクがGoogleの機能を使いこなしているとは思いませんが、そんなボクよりも使ってない人の方が多いんじゃないかと思います。
逆に、多分、ブログなどでこの前のNHKスペシャルについて言及しているような人は、ボクよりもGoogleの機能を使いこなしている人が多いんじゃないかと思います。
そういうユーザの視点から見ると、確かに物足りない、今更な放送内容だったかも知れません。
しかし、「一般的な」ユーザからすると、もしかしたらあの内容というのは十分刺激的だったんじゃないか。そしてそれだけじゃなく、Webに接続することの怖さというものも教えられる内容だったんじゃないか? と思うわけです。


ヘビーユーザとライトユーザ、そしてユーザですらない人たち、それぞれの間には、めがっさ大きな壁がある、と言うことを、考慮していく必要が、あるんだろうなぁ、と思うのですが、いかがでしょうか?

[Today's tune]Handle With Care/Jenny Lewis With The Watson Twins