崖の館(佐々木丸美)

崖の館 (創元推理文庫)

崖の館 (創元推理文庫)

だから、こう言うのは大好きだと言ってるだろう!
1977年に書かれた、というけれど、実のところ、それほど古びて感じられるわけじゃない。
というより、今年の新刊です、と言われても違和感はないと思う。
いや、むしろ、当時よりも今の方があってるんじゃないだろか? と思えるくらい。
当時流行していた、いわゆる「社会派」のミステリー群が、軒並み古ぼけたように感じられて、まったく読む気も起きないのに比べて、やはり、普遍性というか、そういった感じのことを考えてしまった。



2年前の、千波の死の謎を横糸に、「崖の館」を舞台に再度起こる悲劇を縦糸に。
紡ぐのは、感性のタペストリー。
解説でも指摘されているけど、「少女」のモノローグをどういうふうに捉えるかで、この本の評価は大きく分かれると思う。
まぁ、うざいとか言う人の方が大多数だと思うんだけど。
ボクは、こういうものの方が好きなので、特に問題はなし。


とりあえず、某所の感想にリンク貼っておきます。
above lying maybe diaryさん