るろうに剣心完全版21巻22巻(和月伸宏)

るろうに剣心完全版 22―明治剣客浪漫譚 (ジャンプコミックス)

るろうに剣心完全版 22―明治剣客浪漫譚 (ジャンプコミックス)

約1年間、月2冊のペースで出されたるろ剣完全版も、5月をもって堂々の完結。
飛天御剣流対倭刀術の闘いは、過去に対する二つの姿勢の闘いで。
昔一度読んでいて、さらにはアニメまで見ていたはずなのに、それでも、何か感慨深いものがあったのは確か。
……でも、個人的には志々雄との闘いの方が好きだったかなぁ、とか。


で、こうして改めてるろ剣を読んでみたわけなんですが、むかしとはやっぱり読み方がちょっと違うなぁ、と。
ええと、やっぱり、昔は完全に「剣心」の話として読んでいたわけなんですよ。
幕末の京都で、人斬りとして存在した剣心が、明治の世の中で自分の存在を確認するというか、過去を乗り越えるというか、そんな話。
でも、今読んで思うのは、実はこれは「剣心」の話ではなくて、「弥彦」の話だったんじゃないか、と言うことで。
いや、実際のところ、いちばん少年漫画的なキャラクターって、やっぱり弥彦なんですよね。
はじめは弱い、自意識だけ過剰な子どもだったのが、剣心の逆刃刀、左之助の悪一文字、斉藤の悪即斬を見て、自分も信じるもののために戦場に立って、確実に成長して行ってます。
そして、最終話。
「悪一文字」を背負った弥彦が、剣心から「逆刃刀」を受け取ります。
道場から走り出していく弥彦に、未来へ続く道が見えているような気がするのです。
ラストページは、「物語」の主役を、後身へと譲り渡した剣心に、最後の「お疲れ様」というわけで。


まぁ、そんな戯言はほおって置いて、アレですよ。
最終巻に収録された「春に桜」での大人な恵さんとか袴っ子の操ちゃんとかも良いけれど、やっぱり燕ちゃん@メイド服ですよ!
もう、これだけでも、るろ剣完全版を買う意味はある!
というより、これだったら、「赤べこ」通うね!