キララ、またも探偵す。(竹本健治)

キララ、またも探偵す。

キララ、またも探偵す。

メイドが好き。
死ぬほど好き。

第4の奇書とも呼ばれる「匣の中の失楽」で鮮烈なデビューを飾り、「ウロボロスシリーズ」など独特の世界観を持つ小説を世に出す一方、ゲーム3部作などの本格ミステリでもファンを魅了する竹本健治の新作です。
……いや、この本だけを読んだら、竹本健治のデビュー作が、あの「虚無への供物」へのオマージュとして書かれたものだとか、そういうのは信じられないんだろうなぁ……。
というくらいに、ある意味ダメな小説ですと言うか、こちらとしてはむしろ望む方向なんですが、いろいろと大丈夫なんだろうか? と心配になってしまいます。
──きっと、編集者との打ち合わせで盛り上がったんだろうなぁ、とか、ダメな方向に妄想が膨らみます。


と、中身ですけど、1巻の方がミステリとしては面白かったかなぁ、というのがちょっとあります。
いやですね、竹本健治が本気でミステリ書けばどういうのができるのか? というのはゲーム3部作でわかってるんで、そう言うのを期待してはしまうんですけど、このシリーズはああいう感じじゃなくて、ライトに行くのかなぁ、と。できれば、ハードなミステリも読みたいんですよね……いや、最近まともにミステリ読んでないボクが言う言葉じゃないな……

[Today's tune]スロウレイン/ACIDMAN