”文学少女”と神に臨む作家(ロマンシェ)下(野村美月)

あああぁ、これは、もう、何も言えない。何も書けない。
「小説を書くってどういうこと?」っていうのは、こんなにも悲しくて辛くて切なくて、でも、それだけが、唯一の希望で。
知らなければ良かった、小説なんてものがあることを。
それを、書くということを。
けれど、知ってしまった。
それしか無くなってしまった。
限りのない業。
原罪と言っても良いかもしれない。
けれど、その罪は赦される。
表紙に描かれているような、彼女のスミレのような笑顔に。


確かに、小説として、いくつか瑕はあるかもしれない。
それでも、その瑕も愛せるというのなら、この小説がそうかもしれない。
すくなくとも、ボクにとってはそうだと思う。

[Today's tune]煌め逝くもの/fra-foa