デザインの良し悪しを決めるのは遊び心でも本の売り上げでも商品でもない

遊び心溢れる漫画単行本の装丁-フラン☆Skin はてな支店
デザインの良し悪しを決めるのは遊び心じゃない-うさ道
デザインの良し悪しを決めるのは本の売り上げじゃない-一本足の蛸


という流れで、ちょっと気になったので。


デザインってなーに? というところを考えると、遊び心とか売上とか商品性とかっていうのもあるとは思うんだけど、せっかくの本というパッケージングされた媒体なんだから、表紙とか装丁とかそういうものも含めての作品であり、重要なファクタとしてデザインってあるんじゃないかと思う。
レコード/CDだと、作品の一部としてのデザイン(表紙=ジャケット)というのは当然のことだとなっていて、こだわり過ぎたあまりに、売れるたびに赤字になったBlue Monday/New Orderの例なんかもあるわけで。
作品としてこだわるのであれば、中身(本文)だけでなく、そのパッケージとしての表紙デザイン、本文レイアウト、フォントまでに気を配るのが本当なんじゃないか? と思うわけです。
けど、必要なコストとかそのあたりを考えると、それは無理な相談だというのはわかってるんですけどね。


作品の一部としての装丁として好きなのは、森博嗣スカイ・クロラのシリーズ。
ハードカバー(スカイ・イクリプス)

スカイ・イクリプス

スカイ・イクリプス

文庫
スカイ・イクリプス―Sky Eclipse (中公文庫)

スカイ・イクリプス―Sky Eclipse (中公文庫)

個人的には、文庫の装丁が好きです。
映画にあわせてか、既刊の表紙がイラストになったときは、改悪だ! と思ったわけですが、新刊のスカイ・イクリプスは元々のデザインで出たので、安心でした。


ラノベだと、このあたりが好き。

ベネズエラ・ビター・マイ・スウィートは、意思の強さを秘めたようなイラストに、端が消えゆく文字の対比で、作品内容がうまく表現されていると思う。
"文学少女"は、最終巻にふさわしい遠子先輩のスミレのような可憐な笑顔と、センシティブなフォントの組み合わせが良いです。