神様のメモ帳4 (杉井光)

神様のメモ帳〈4〉 (電撃文庫)

神様のメモ帳〈4〉 (電撃文庫)

出ないだろう、と思っていた、神様のメモ帳の続き。
でも、ぼくたちは、またアリスに、ナルミに、そして、愛すべきニートたちに会うことができました。


今回の事件は、平坂組の4代目の過去にかかわる話。
もつれた糸を解きほぐすのは、探偵──アリスと、ナルミの想い。
リフレインするような想いに終止符をうつのは、やはり、探偵の役割。


何回も書いてきているけど、ニート探偵・アリスは、本当に今という時代が欲っしている探偵だと思う。
事件の奥にある人の想いに気がついたとき、
探偵は探偵じゃなく、人になる。
そう、大先輩のクイーンがそうであったように。
しかし、それでも決着をつけなくてはいけない。
それが、探偵に科せられた宿命なのだから。


ナルミの居場所、助手という立場も、「神」である探偵が人の居る場所までおりてきたときに、
その隣に立って、そっと支える場所なんだろうなぁ、と。
彼女が、人の嵐の中で迷ってしまわないように。

[Today's tune]Lithium/Nirvana