ブラックラグーン9(広江礼威)

BLACK LAGOON 9 (サンデーGXコミックス)

BLACK LAGOON 9 (サンデーGXコミックス)

長かったEl Baile de la muerteもこの巻で終了。
バラライカの矜持、張さんの過去などなど、いろいろと面白いところはあったけれど、
やっぱりロックがとても印象的。
今までのロックは、「世界のこちら側」の視点を持っているような人物として描かれていました。
ロアナプラの理の中でも、できる限りの力を尽くして、
誰かを──「こちら側」に戻れる人を救う。
でも、今回のロックは違いました。
確かに、誰かを──ガルシアを、ファビオラを、そして、ロベルタを救う、という大義名分があったかもしれない。
けれど、ロックがやったことは、彼らを救うという「ゲーム」でしかありませんでした。
確かに、結果としては良かったかもしれないけど、それは、悪魔と取引した結果じゃなかったのか? と思わざるを得ないのです。



今回の件を一番裏で操ってたのは、
張さんでもバラライカでも、合衆国でもなく──もちろんロベルタ、ガルシアでもなく、
ロックでした。
張さんも、バラライカも、合衆国も、利用するための駒でしかなく、
ロベルタ、ガルシアは、守るための駒でしかなかったんじゃないだろうか?