爬虫類館の殺人(カーター・ディクスン)

爬虫類館の殺人 (創元推理文庫 119-2)

爬虫類館の殺人 (創元推理文庫 119-2)

今年は、カー生誕100年記念です! と言ったところで、あまり積極的に祝ってる雰囲気はないですが。いや、世間はどうせカーなんて知らないよ、ってなるのは分かってるんです。でも、せめて、もうちょっと、と思ったりしません? まぁ、それを言うなら自分からやれよ、ということで、すいませんでした。
第二次世界大戦下のロンドン、蛇、蜘蛛を集めた爬虫類館(とその近く)で起こる、密室殺人事件。奇術師とHM卿が解き明かすその謎とは?
というわけで、やっぱりカーは2時間ドラマだなぁ、と思ったり。
不可能犯罪もさることながら、若い男女の奇術師二人のドラマ、というか、ロマンス? で引っ張っていきます。
はっきり言って、トリックはかなりおおざっぱな感じがするんですが、やはり、そこはアレですよ。強引にねじ伏せるというか、そんなのどうでも良いよーという力業はさすが。
ミステリって、やっぱりはじめに提示される謎というのが重要なんだなぁ、と思うのですよ。