新桜の精神史(牧野和春)
- 作者: 牧野和春
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2002/03/01
- メディア: 単行本
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もうすぐ冬も訪れようと言うのに、季節外れも甚だしく。
北海道出身ということもあり、それほど昔から桜に親しんでいるというわけではないので、こういう本でお勉強しないと、桜のなんたるかもわからず、桜と言えばさくらちゃんではにゃ〜んだったり光武に乗って闘ったりするんだよね? と妄言を吐いたりするので。
個人的に印象に残っている桜は、大学の頃住んでいた部屋から見えた、墓地に咲く枝垂れ桜だったりするわけですが。
本書では、万葉から現代に至るまで、それぞれの時代を代表する人物の桜花感、普通の人たちの桜に対する想いを、具体的な例を出しながら、わかりやすく説明しています。
個人的には、やはり西行の歌が印象深いです。
現代の人の、桜に対する考えはいったいどういうものなのか? と考えるのも興味深いです。
まぁ、はっきり言ってしまえば、ものすごいどーでもいい、春になれば咲いてきれい、くらいの感想が大半を占めるとは思うんですが。
それでも、桜の花というのは、春という日本での季節の起点、入学式卒業式など、人生の転機に咲くものであり、花そのものというよりも、そういったものの一部としてとらえられることが多いのかなぁ、とか。
ちなみに、ボクが思いだす桜を描いた作品は萩原朔太郎の詩だったりします。
[Today's tune]初花凜々/SINGER SONGER