図書館危機(有川浩)

図書館危機

図書館危機

胸きゅん(?)ミリタリー(?)図書館ノベルの最新刊です。
いやー、書店(丸の内丸善)でシリーズがずらっと並んでて、ちょっとびっくりだったですよ。うん。
というわけで、今日も図書館は検閲の魔の手と戦うのだ! って感じ?
今回は、いつもの武蔵野を離れて、故郷の茨城県へ。
敵は前方のみにあらず、己の背後からも襲うもの。
理念とか、そういうものの前に、保身が来るのだろうか?
それにしても、甘いよ! めがっさ甘いよ!
郁堂上に小牧鞠江だけじゃなくて、玄田折口に、柴崎手塚まで来たよ!
なんだ、このきゅんきゅん特殊部隊は!
本を守る精鋭・図書特殊部隊。ただし入隊資格は現在恋愛中であることみたいなっ。
で、不覚にも、戦闘シーンで熱くなった。
男手が足りなくて、前線まで弾薬を配りに行く女の子が良かった。
いやー、好きなんですよ、こういうの。
皇国の守護者でも、前線を食料配って歩くというエピソードが、意外に好きだし。
もちろん、前線で銃を撃つ、というのも大きなことだとは思うし、別に補給が大切なんだよ、と通ぶったことを言いたいわけではないんだけど、何となく、良いんだよなぁ。


で、次が最終巻? らしいんだけど、もう終わるのかなぁ、と言うのが正直なところ。
ほら、こういうのって、重要なのは魅力的な敵じゃん?
今まで良化委員会って、わーって出てきてわーってやられるくらいで、大物というか、魅力的な敵が出てないんですよね。みんな、雑魚ばっかり。
あえて敵っぽいというのは、手塚兄くらい。
というわけで、良いんだけど、いまいち物足りない感じもするんですよ。
何となく、おいしいお刺身なんだけど、わさびが足りないというか。
良い魚には、良いわさびを。
チューブ入りの冷たいやつじゃなくて、おろしたてのつーんと来るやつを。
最終巻、そんな素敵な敵が出てくることを楽しみにしてます。