学校の階段 10(櫂末 高彰)
- 作者: 櫂末高彰,甘福あまね
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2009/07/30
- メディア: 文庫
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「回り続けるハムスター」
学校の階段、堂々の完結です。
「先」を求めて走り続ける神庭と彼を見守る周囲の暖さ。
求める「先」って、そんなに簡単じゃないだろ?
とは思うけど、それすらも理解した上で、見えない「先」を求めて走るんだろうなぁ。
そういう意味では、答辞は本当に良かった。泣けた!
たぶん、神庭、刈谷が見た「先」っていうのは、
走った向こうにだけあるんじゃなくて、いわゆる熱病のようなもので、
青春という場所で誰もが一度は見るものなんじゃないかと思う。
走ったりとかスポーツだけじゃなくて、
音楽とか、小説とか、あがいて、あがいたその向こうにあるものなんじゃないかな?
だから、別に走ってなかったぼくでも、これだけ読めるんだろうし。
全ての走り続ける階段部、読者の人、そして、筋肉にその「先」があらんことを。