哲学的なミステリを考えてみる──哲学的な意味はありますか?──
と言うわけで、負けずに哲学的なミステリを考えてみる。
ちなみに、タイトルの言葉は、マーヤ@さよなら妖精(米澤穂信)のセリフから。
- 作者: 米澤穂信
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2006/06/10
- メディア: 文庫
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哲学的なミステリを挙げるという行為自体に哲学的な意味はないかもしれないですが。
- 哲学者の密室(笠井潔)
- 作者: 笠井潔
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2002/04/12
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矢吹駆シリーズでも、タイトルにそのまま哲学者と入っているので、哲学的なミステリとして、これ以上のものはないんじゃないかと。
- 虚無への供物(中井英夫)
- 作者: 中井英夫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1974/03
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いやいや、嵐のように繰り広げられる衒学と推理思考の向こう側に、人間存在への確かな考察があるのです。
- 九尾の猫(エラリー・クイーン)
- 作者: エラリイ・クイーン,大庭忠男
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1978/07/01
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それは、人が人を裁けるのか?
自分は、神をも恐れぬ行為をしているのではないか?
という命題そのものに違いなく。
そう悩みながらも、弱々しくも、事件の解決という己に課せられた使命に向かうエラリィの姿に胸を打たれます。
- 名探偵に薔薇を(城平京)
- 作者: 城平京
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1998/07/19
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陰鬱な事件の裏に隠された動機を解き明かしたとき、名探偵とはいったい何なのか、人が人の秘密を解き明かすというのは、いったいどういう意味を持つのか、それを深く考えることになるのではないでしょうか。
- コズミック(清涼院流水)
- 作者: 清涼院流水
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/09/02
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しかし、この小説──JDCシリーズほど、名探偵、事件、推理などに対して逆説的な意味の持たせ方をしている物がすぐには思い浮かばなかったので。
すべての要素が飽和してくこの小説は、上で挙げてきたようなミステリに対する、大きなアンチテーゼであり、存在そのものがひとつの哲学なんじゃなかろうか、と。
と、ここまで書いて気が付いたよ。
……ボク、哲学はさっぱりわかんないよ!
これは致命的だ。
というわけで、誰か、ボクに哲学的なミステリを教えてください。
あと、「哲学的なラノベ」というのも面白そうなので、誰か考えてみると良いと思います。