零式(海猫沢めろん)
- 作者: 海猫沢めろん
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/01/01
- メディア: 文庫
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戦争に負けて植民地となり鎖国している<神國>の少女と、天子と、バイクと飛行機と。
まぁ、書店で冒頭読めばわかると思いますが、全編そう言う雰囲気です。
ここで、ぐだぐだと内容を紹介するくらいなら、つべこべ言わずに読め! と言いたくなるような類の小説ですね。
とりあえずは、アレだ。
リアル・フィクションと言うだけあって、冲方丁と似てるなぁ、とか。
ええと、そう言うのは、いいや。
きっと、他の誰かが突っ込むだろうし。
何よりも印象的なのは、速度。
スピード。
僕たちは加速していく、というのは何だったかな、おねてぃかおねツイの言葉だっただろうか。
長野県の田舎(トーヤさん、失礼)で繰り広げられる、宇宙人とか双子との萌え萌え話とは比較にならないくらいのスピードです。
ボク自身は、車も運転しないし(一応普通免許は持ってる)、バイクも乗らない人だから、自分でスピードを求めることはないんだけど、そんなボクでもわかる。このスピードこそが、「その向こう」へたどり着く手段のひとつだと言うことが。
「壁」とか、「スピード」というものは、きっと、何かの比喩表現なんだろうと思います。
スピードは、力、質量。
壁を、大気圏を、重力のくびきを越えるための、必須の力。
それが、何を表しているのかは、読んだ人がそれぞれ考えること。
ボクの場合は──なんだろうね?
[Today's tune]Fly High/THE MAD CAPSULE MARKETS