トーマの心臓(萩尾望都)

トーマの心臓 (小学館文庫)

トーマの心臓 (小学館文庫)

そんなわけで、萩尾望都の傑作 トーマの心臓です。
実は、昔借りて読んだことはあるんですが、何となく買ってみました。
裏表紙の紹介文にある、「透明な季節」というのがぴったりなイメージです。
羽をむしられた天使が、その傷を癒す、いや、癒しあうという方が正しいでしょうか?
ひとつ外れればどこまでも堕ちていくような、壊れてしまうような、繊細な精神の少年たちを、きれいに、汚く描いているんじゃないかと思います。
まぁ、ここで色々書くよりも、ネットを探せばもっと詳しく解説しているサイトはあるだろうし、何よりも、一読すれば素晴らしさはすぐに分かると思います。
最近は、少年少女の死と、それをきっかけとして成長する、という小説が多々ありますが、そういうのに飽きた、という人にこそ、これを読んでほしいと思います。
あと、蛇足ですが、何となく萩尾望都特有のコマ使いというか、ああいうの好きなんですよね。一瞬分かりづらいんだけど、静と動がきれいというか何というか。
ええと、マンガにくわしい人、解説よろしくです。
……それにしても、何となく秘密ドールズの歌詞が浮かんでくるのは、もうそろそろ毒されてきてるんでしょうか?

[Today's tune]Born Slippy(Nuxx)/Underworld