決壊(上)(平野啓一郎)

決壊 上巻

決壊 上巻

とりあえず、上を読み終わった。
結構、上巻は良いんだけど下巻が微妙って言うのは多くて、
ボクが高校の頃に予備校の先生に愛と幻想のファシズムを勧められたときも、
「上巻だけでも読んでみろ、面白いから」
と言われたものです。
いや、もちろん下巻も読みましたが。
そして、思いっきり理系だったボクに村上龍なんて勧めて一体何を企んでたんだろうか?
ちなみに、卒業してからふらっと遊びに行ったときに、
「お前は精神的には文系だった」
ということを言われましたが。
まぁ、結局何が言いたいかと言うと、愛と幻想のファシズムはまだしも、海辺のカフカは上巻だけなら傑作だったよなぁ、と思いつつも、決壊はそうはならないんじゃないか? ということです。


音楽に例えると、まだイントロが終わってAメロが流れ始めたあたり。
沢野兄弟まわりを主旋律として描き、副旋律として流れ始めた友哉のストーリー。
これが、やっと絡み始めたあたりです。
これから、Bメロ、サビ、アウトロと進んで行くときに、一体どういうメロディを奏でていくのか?
非常に楽しみです。