システムエンジニアのお話

ええと、はてブで軽い気持ちでコメントしてしまったので、責任もって何か書きます。
フローチャートがダメな3つの理由(404 Blog Not Found)
がもとで、
■[システム開発][経営][Agile開発]システムエンジニア不要説(masayangの日記(ピスト通勤他)
こちらにはてブでコメントしました。
いや、別にまぁ、いろんな考え方あるよねーという位で流してしまおうとは思ったんですが、はてブのコメント拾っていただいて、それ経由でうちに流れてきている方も若干名いらっしゃるので、そう言う方に、
「なんだよ、ここ、ほんの少しのミステリとラノベの話しかないじゃないかよ!」
とがっかりされるのもなんなので、ちょっと何か書いてみようかと。


ええと、ご存知の人はご存知だし、そうじゃない人はそうじゃないと思いますが、ボクは、いわゆる「昭和的な」やりかたを引きずっているメーカー系のSIerで「システムエンジニア」として働いています。
うちの会社も、部署によってはアジャイル開発を取り入れているところもあるとは思いますが、うちでは「昭和的/前時代的」なウォーターフォールモデルでシステム構築しています。
そんなわけで、実際アジャイル開発をやったことないんで、アジャイル開発がどうこうとか言えるほどの知識も経験もないわけで、高々数年システム開発の現場の隅っこでgkbrしたり使えない親会社の課長disったりしてるだけなので、ただの下っ端の暴言とでも思ってください。


まずは、id:masayangさんに対する、はてブのコメントを訂正し、ごめんなさいします。
実際の現場を見てる方だったんですね。そんなこととはつゆ知らず、申し訳ありませんでした。


さてさて、実際のシステム開発の現場を知ってる方なら、たぶん同意してくださるとは思いますが、

お客さんの声を聞いて、直接それをコードに持っていける人がいれば、その間に介在する人も設計書も不要になる。そのための開発技術もツール類も既に世の中には存在する。
■[システム開発][経営][Agile開発]システムエンジニア不要説(masayangの日記(ピスト通勤他)

とのことですが、実際のところ、そのような開発技術もツールも「使いこなせない」人がいることを。
いや、むしろ、使いこなせない人の方が多いだろうということを。
はっきり言って、お客さんの声すら聞けない人もいます。
そう言う人が、プロジェクトマネージャーとか言って、偉そうに仕切ってるのが現状です。
(もちろん、お客たんの言うことをしっかりと理解して、その上で現実可能な線に落とすことのできる人もいますけど)


まぁ、はっきり言って、そう言う人たちがいなくなれば、お客さんの声→コードという直接的なことができるようになるかもしれないですけど、今度は政治的/金銭的な問題が立ちはだかります。
システム開発には、お金がかかります。
個人用のパソコンですら10万円以上するんだから、企業──それも社員数千人で内部/外部の数十、数百というシステムと連結するシステムなんて、億のお金がかかることもざらです。
そのお金を誰が出すかと言うと、もちろんお客さんで、それも、システム部門じゃなくて、経営に関する部署がお金を出すかどうかを決めます。
当然です。
だって、日本を代表する大企業であっても、数億というのは安いお金じゃないです。
そのとき、お金を出すかどうかの判断材料となるのは、出来上がったシステムじゃなくて、その計画です。
もちろんです。
建築に例えてみれば簡単ですけど、お金はビルを建てる前に集めます。
#この、システムを建築に例えるというのは、便利だけど実は嫌。
で、実は、この政治層/金銭層の話が、非常にややこしくて、これがあるので、簡単にやりかたとかを変えることができないんじゃないか? と思ってます。


ええと、つらつらとよくわからないなりに書いてますが、はっきり言って、システムエンジニアって何? と聞かれても、答えるのは難しいです。ボクも、自分の今いる部署が「システムエンジニア」の部署だから、システムエンジニアと言ってるだけで、実態は? と聞かれれば、はっきりとは答えられないと思います。
で、「システムエンジニア」って、「文学」とか「ライトノベル」とか「本格ミステリ」だとか「SF」のように、「はっきりとは定まらない言葉」何じゃないかと思ってます。
百人いれば、百人のシステムエンジニア像がある。
大切なのは、看板じゃなくて、何をやってるか? という事実なんじゃないかと。


というわけで、何を言いたいかと言うと、年食ってるだけで仕事のできないやつはいらない、ということで。
……いや、最近、そんな感じのお仕事なんで。