ベンジャミン・バトン 数奇な人生(フィッツジェラルド)

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (角川文庫)

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (角川文庫)

最近公開された映画の原作。
いやぁ、書店で見るまでフィッツジェラルドだって知らなかったよ!
フィッツジェラルドは、日本でいうと、直木三十五みたいな感じなのかな?
とにかく、作品の量が多い。
この短編集は、あー、フィッツジェラルドでもこういうのあるんだー、とか思うくらい、
バラエティー豊かだったと思う。
表題作は、ガジェットとしては、アルジャーノンに花束を、とかが近いのかな?
ただ、短編という枠におさめてしまったせいか、深さに足りないような気はしないでもない。
そこをカバーするのは、フィッツジェラルドの筆致。


あと、表題作以外もとても興味深く読めた。
ミステリー仕立てのがいくつか収録されていたけど、
トリックだとかロジックよりも、ストーリー、テキストが先に立っていたのは、
やはりミステリ作家ではなく、フィッツジェラルドだから、ということだろうか。