SHIROBAKO18話の感想と成果物のクオリティコントロールについて

先週までの感想についてはこちら。
SHIROBAKO14話に見るプロジェクトリスク
SHIROBAKO15話の感想と問題分析について
SHIROBAKO16話の感想とリスク対応について
SHIROBAKO17話と緊急の対応とメンバの個性について
で、遅くなりましたが今週のSHIROBAKOの感想です。
今週は、成果物のクオリティコントロール、特に、外注したもののクオリティについてです。


さて、前々から危ない危ないと言われていたスタジオタイタニックの原画が大変なことになっていたというのが明らかになりました。これに対して、
「やっぱり最初から危ないと思ってた!」
「あのスタジオはひどい!」
というのは非常に簡単ですが、本当にあのクオリティになった原因はそこだけにあるのか? というところを考えていきましょう。
アニメに限らず、何かを一人でつくるというのは難しいことです。自分ではできないことを他の人にお願いするのは、仕事でも同人活動でも、趣味でもなんでもよくあることです。
いろいろとお願いして、出来上がってきたものが良くなかったとき、頼んだ相手が悪かった、というのは非常に簡単です。
ただ、そうやって相手のせいにすることは本当に解決になるでしょうか? どうすれば、相手に満足のいくものを作ってもらえるのか? というのが、今回の感想の主眼です。


他の人にお願いするときに大切なのは、

  • 進捗管理
  • フェーズゲート/クオリティチェック

の2点だと考えています。


まずは、1点目の進捗管理について説明します。
「進捗どうですか?」
で有名な進捗ですが、ざっくりいうと、成果物としてどういうものがあり、それがどこまで出来上がっているのか? を示します。今回みゃーもり(エースかわいい)は、締め切り直前になって、どうなっているのか? を確認しましたが、それは、信頼できる相手に対してやるべきタイミングです。スタジオタイタニックは、今まで一緒に仕事をしたことがない、他の人もほとんど知らないスタジオでした。つまり、どういう仕事をするのか? がよくわからない相手です。そういった相手に対しては、もっと細かく進捗を確認するべきだったでしょう。そうしておけば、もっと早めに進捗がどうなっているのかに気がつけたと思います。そして、早く気がついておけば、それに対しての対策が取れたはずです。遅くなれば遅くなるほど、リカバリが難しい、の法則です。
ただ、ここで面白いのが、背景を依頼した大倉さん。
進捗報告? 知ったことか! という職人肌。そういう人は、頻繁に進捗報告を求めると、逆にヘソを曲げて仕事やらなくなります。たまにはこういう人もいるので、相手がどういう人か? をちゃんと把握することが必要です。


2点目はフェーズゲート/クオリティチェックです。
今回は、いろいろと完成してから初めて監督のチェックが入りました。
そこでクオリティがまずいことがわかりました。
こちらも同じく初めてのところ=どういう仕事をするのかわからないところであれば、もっとこまめにチェックを入れるべきだったと思います。
#そもそもSHIROBAKOはフィクションなので(ry、アニメ業界の習慣だと途中でチェックを入れないものなのかもですが。


これは依頼された側から見ても同様です。
もっと早い段階から確認しておけば、監督との方向性の違いが見えていたはずで、そうなれば、降りるなりやり方を変えるなりできたはずです。みゃーもり(万策尽きかけかわいい)も、もっと早い段階で悩んで、万策尽きそうになる前に対応できたでしょう。
つまり、依頼する側として気をつけることを裏返すと、

  • 細かい進捗報告
  • 早めのクオリティ確認

という、依頼された側として気をつけることになるのです。


あと、アニメ制作は仕事です。そして、監督というのは作品に責任を持つ立場です。
そうして考えると、タイタニックの演出に対する監督の言葉というのは弱いです。
例えばですけど、IT業界で言うと、バグだらけのプログラムをいちおーテストしましたーみたいな感じで間に合わせで納品するようなところには、お金を払えないどころか、違約金、訴訟なども起こり得る状況です。(某銀行と某メーカの訴訟は話題になりました)
そういった意味だと、契約関係がどうなっているのか? という部分はSHIROBAKOでは描かれていない部分にはなりますが、非常に気になるところではあります。


まー、最後に踏みとどまらせたり、何かを動かすものって、結局はプライドとお金なんだよなぁ。


あと、今週で気になったりしたところの感想です。

  • 声優さんへの挨拶って、めっちゃ緊張するよね……というより、今でも覚えてるくらいに緊張した……(きよドラ!参照)

おれ、野中藍さんと広橋涼さんに
「きよゆーんってどういう感じですか?」
「きよゅーん☆という感じでお願いします」
「きよゅーん☆?」
「それで!」
ってやったんだぜ……。

  • みゃーもり(かわいい)がいっぱいいっぱい。

みゃーもり主人公だから仕方がないかもしれないですけど、いろんなトラブルが一気に降ってきました。状況としては、井口さんが原作者からのリテイクを繰り返していたのと同じような状況です。毎日毎日いろいろやっていると、たくさんのタスクが降り注いできます。それをどうやってこなしていくのか? というのについては、書店に行けばいくらでも本が出ていますので、それを読むと良いと思います。
あと、来週に矢野さんがどうやってみゃーもりを助けていくのか? というところに注目しましょう。


それでは、今週のまとめです。
万策尽きるみゃーもりかわいい! 大倉さん(酔っ払い)の相手をちゃんとするみゃーもりいいですね。ぼくも相手されたいですね。あおいちゃんって呼びたいですね。あと矢野さん! もうちょっと早く戻って来れば、ゴスロリさまハーレム(違)でゴスロリ矢野さんが見られたかもしれないのに……ぐぬぬ……。いや、今からでも遅くない! 矢野さん×みゃーもりで! あとえまでゴスロリエンゼル体操を!
ほっほっほっほっ(腰フリフリ


ちょっと仕事が忙しかったのと、ネタ的な問題で今週は難しかったわ……。


あ、そうそう。
いつものように宣伝ですが、こちらもよろしくお願いします。
今回書いた、進捗管理についても書いておりますのでー。