R.I.P. Steve Jobsと、今思うこと
Appleの共同創業者、前CEOのスティーブ・ジョブズ氏が亡くなられました。
http://www.apple.com/stevejobs/
前々から、膵臓がんなど、体調が悪いと言うのはニュースになっており、いつかは、と覚悟はしていましたが、それでも、やはり、訃報を目にしたときの衝撃はなみなみならぬものがありました。
彼の功績と言うのは、今、ここでぼくが述べるまでもなく、みなさんご存知のことと思いますが、やはり米国のオバマ大統領が発表した、
彼の訃報を彼自身が生み出した機器でこれだけ多くの人が知ったという事実が、Steveに対する最大の賞賛かもしれない。
http://japan.cnet.com/news/business/35008641/
というコメントが、最も端的に彼が変えた世界を表す言葉かもしれません。
2004年に就職してはじめての給料が出てすぐに、iPodとiBookG3を買ったのが、ぼくとMacの出会いで、実際のところ、OS Xになってからのユーザで、OS9をさわったことがないこともあり、Macユーザというには、ちょっと恥ずかしい気もしています。
しかし、それでも、iPod–iTunes–Macの連携から見せてくれる新しい生活、そして、各プロダクトの魅力にとりつかれ、それいらい、ずっと(プライベートでは)Macを使い続けています。
#参考 http://d.hatena.ne.jp/kazutokotohito/20070226#p1
そうなると、自然、どうしてこのようなプロダクトを生み出せたのか?
どうして、このようなシステムを考えついたのか?
というところが気になって、そこから、スティーブ・ジョブズ本人に対しても、興味がわいてくるわけです。
ネットで彼のことをいろいろ調べてみたりとか、スピーチ、プレゼンを見てみたりとか……
そして、いつの間にか、彼自身についても、尊敬──と言うのとはちょっと違うかもしれないけど、リスペクトするようになっていました。
- スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学での卒業式スピーチ
- スティーブ・ジョブズの自宅の部屋の写真(2004年8月)
- 著名な人々が仕事を成し遂げている9つの仕事場(若いときのジョブズ氏の部屋の写真があります)
特に、スタンフォード大学でのスピーチは、本当に心を打ちます。
皆の時間は限られているから誰か他の人の人生を生きることで時間を無駄にしてはいけない。教条主義の罠にはまってはならない。教条主義とは他の人々の思考 の結果に従って生きることだ。他の人の意見という雑音に自分自身の内なる声をかき消されないようにしよう。そして最も重要なことは、自分の心と直感に従う勇気を持つことだ。心と直感は本当になりたい自分をどういうわけか既に知っている。その他すべてのことは二の次だ。
この言葉に、そして、この言葉通りに生きていた彼に、どれだけ勇気づけられてきたか!
今日、彼の訃報が流れると、Twitterでもたくさんの人が、彼の死を悼んでいました。
もちろん、Mac──Appleに批判的な人がいることも知っているし、ぼくのように反応する人が、"信者"と言われて、疎まれていることも知っています。
けれど、ぼくは、ぼくの心と直感が知っている、彼への敬意を隠すことができずに、こうして、おもむくままに書いています。
ええと、ここでちょっと告白すると、ぼくは手帳のいちばん後ろに、「会いたい人リスト」を作っています。
ちょっとがんばれば会えそうな人じゃなくて、ちょっとやそっとがんばっても、簡単には会えなさそうな人。それこそ、それぞれの道で成功しなければ、会うことができなさそうな人。けれど、それぞれの道で頂点を極め、それでもまだ先を目指しているような、そんな人たちのリストです。
元々は、The Clashのジョー・ストラマーが亡くなったときに、
「おれ、どうしてジョーと会えなかったんだよ!」
と思って、もうそんな思いをしないように、いつかは会いたい! と願う人のリストを作ったのが始まりなんですけどね。
で、今日、そのリストに書いてあった、「スティーブ・ジョブズ」という名前を二重線で消した。
いくらがんばったって、彼にはもう会えないかもしれないけど、彼が示した理想、姿勢を忘れずに、ぼくはぼくの信じることに向かっていきたいと思います。
Stay Hungry. Stay Foolish.
ハングリーであり続けろ。愚かであり続けろ。